大晦日に今年を振り返り、一語で表現するなら「揺れる」ということになる。東北大震災、原発事故の恐怖がニュースとしては筆頭に来るけれど、7月に月刊FACTAが点火して10月に一気に燃え広がったオリンパスの飛ばし問題が個人的には大きな比重を占めた。生まれた時からズイコーレンズに親しみ、撮影機材の殆どをオリンパス機で構成していることから、同社の存続の成否は切実な問題だった。このままオリ一筋で行くのも危険と思えて、一部他社に移行するか心は揺れに揺れた。しかし、たとえばニコンだってタイの水害でデジタルカメラの生産が停止、大打撃を受けているのだ。絶対安全な企業なんてありえるだろうか?オリンパスの株価は2500円前後から400円台まで落ち、現在1000円前後で推移している。年明けには臨時株主総会が開かれるだろうが、経営陣がどのように変わるのか変わらないのか、注目していきたい。
大掃除の際に、今はもう使っていないマクロレンズを発掘した。C-3100ZOOMと共に使っていたものだ。枯れ葉の寝床と化した庭をちょっと撮ってみた。
2011年12月アーカイブ
高尾山には一度登ろうと思っていた。その後ミシュランのガイドブックに紹介されて大混雑する山域に変貌。人出に畏れをなして近づき難くなっていた。ところがここ数日、山頂からダイヤモンド富士が拝めることを知って登ってみる気になった。これを登山としてカウントするなら、今年10回目ということで区切りにもなる。折から日本列島に大寒波が押し寄せている。各地で雪が降っているけれど、関東から静岡方面は例外的に晴れ。都心でも寒いのだから、吹き曝しの山頂を想像するとゾッとしたが。逆にこれだけ寒くて、しかもクリスマスイブの日は人も来ないんじゃないかなと判断。これが実は甘かった。京王線の電車が北野を過ぎる頃から北西に雲が掛かり始め、焦る。14時35分高尾山口着。6号路を上る積もりでいたが、90分かかる。見頃は16時~16時30分ということなので余裕を見てケーブルカーで上ることにした。標高599メートルの山頂には15時20分過ぎに到着。すぐに展望台に駆け寄るが、手すりにはびっしり三脚が場所取りしていた。子供連れの家族の背後に位置決め、頭越しに撮るしかない。時間が迫るにつれて人の数が増えて凄いことに。数百人はいるだろうか、物好きというしかない(笑)。肝心の富士山は雲に覆われて一部しか見えない。気温も下がって寒い。それどころか小雪まで舞って来た。今日の機材はXZ-1とE-1だ。16時頃から太陽が稜線に掛かり、ダイヤモンドのかけらが雲の隙間から覗く。残念だが山頂は雲の中。ピークは10分頃だろうか、18分には山頂から雲が離れたので悔しい。ちょっとタイミングがずれてしまった。
横浜で会合の予定があった。天気もいいし久しぶりに元町やら中華街を撮ってみようと機材やらあれこれ選んでいるうちにすっかり出遅れてしまった。横浜駅で待ち合わせ、シーバスでみなとみらい地区へ。波に揺られつつ港に沈む夕陽を見る。ぷかり桟橋にある海上旅客ターミナルはいつもながらいい佇まい。会が済んだらすっかり夜の帳が下りていた。元町はとばしてMM21地区をぶらり歩いて夜景を撮ってみた。XZ-1の明るいレンズで多重露出、まるい大きなボケを被せるという作例を試してみたかった。コスモワールドにあるスーパープラネットは絵になる被写体だ。
デジタルカメラのデビューは1997年発売のC-410L(オリンパス)で、PCに画像を取り込んで遊んだりした。35万画素のプログレッシブCCDではメールに添付するくらいで、印刷するにはデータが足りず銀塩と比べて見劣りした。次に買ったのが2001年発売のC-3100 ZOOMで、1/1.8型CCD334万画素の撮像素子を搭載、有効318万画素のスペックは葉書や2Lサイズ位のプリントならまずまずと思えた。PSAMモードやシーンプログラムのほか簡易動画も撮れて、設定をあれこれいじって絵を作り込む楽しみも覚えた。スキルアップにずいぶん役立ったカメラだ。その後防水プロテクターPT-010を購入、真鶴の海に潜って水中撮影の真似事をしたりした。F2.8からの3倍ズームだが、上級機にあたるC-2040はF1.8~2.6という明るいレンズを誇り、この設計思想が受け継がれてXZ-1の開発に至ったものらしい。雨模様だが庭に出てもみじを撮ってみた。