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[東京 15日 ロイター]オリンパス<7733.T>は15日、2014年3月期の当期純利益が前年比3.7倍の300億円になるとの予想を発表した。医療危機の販売が好調なことに加え、円安が寄与。前期赤字のデジタルカメラは国内生産から撤退するなどコスト削減で損益改善を図る。
ただ、財務改善は道半ばにあるとして今期も配当を見送る。
今期の売上高は前年比5.9%減の7000億円、営業利益は2倍の710億円。情報通信子会社ITXを売却したことで減収となるが、円安が寄与する医療事業の営業利益が初めて1000億円を超える(前年同期は871億円)。一方で、不振のデジタルカメラ事業はコスト構造改革で今期は収支均衡を目指す。想定為替レートは1ドル90円で、営業利益には99億円が寄与する。
円安が寄与することで、中期経営計画で掲げた営業利益目標は、15年3月期の900億円を930億円に、17年3月期の1300億円を1430億円に、それぞれ上方修正した。医療事業の売上高構成は15年3月期に68%、17年3月期に71%を占め、大きなけん引役になる。
<デジカメ、コンパクト縮小などコスト改善>
デジカメ事業では、スマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)の台頭によってコンパクトカメラの販売が急減し、前期は231億円の営業赤字を計上した。今期は構造改革に着手、コンパクトカメラの低価格機種の開発を打ち切り、ミラーレスカメラにリソースを集中する。製造は5拠点を2拠点に集約し、中国の広東省番禺区、中国北京、日本の長野県の製造機能を、中国深セン工場とベトナム工場に移管する。高級機種を生産する長野県の機能を深センに移すことで、デジカメの国内生産は終了する。
デジカメ事業の人員は3割削減を計画。12年3月末に1万人強だったが、14年3月末には7000人未満まで圧縮する。カメラの販売台数は、13年3月期にコンパクト510万台(前年同期は752万台)、ミラーレスを中心とする一眼が59万台(同63万台)。14年3月期の計画は、コンパクトを270万台と大幅に減らす一方で、一眼は73万台と増加を目指す。(後略)
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