1912年に開通した内房線(蘇我〜木更津)と久留里線(木更津〜久留里)は2012年に100周年を迎える。その記念として「快速SL内房100周年記念号」が(京葉線)千葉みなと〜木更津間で運行。日程は2月10、11、12の各日。土曜日、これを攻略すべく出動。千葉みなと〜蘇我間は海岸沿いだから内陸側の高所から俯瞰で海バックに撮れたらなんて妄想したが、そんな都合のよいポイントも見つけられず定番スポットの出洲港(でずみなと)の南側に移動。既に数十人の撮影者が場所取りしていたが、時間を追って増え相当の人数になった。高架を見上げるように撮るので台車部分が隠れるのが難点だが、漁船を前景に入れ込む面白さも。機関車は上越線で復活したC6120だ。
シャッター音が漁港に響き渡り、緊張の時間が過ぎると本千葉駅を目指して歩く。SLは姉ケ崎に13時46分着だが、歓迎式もあって15時05分発なので追っかけようというわけだ。姉ケ崎駅のホームは大変なことになっていた。機関車には近づけない。混乱を抜け出して後部の旧型客車をチェック。嬉しいことに最後尾の客車は座席も窓枠も木製ニス塗りというレアなもの。なかなか出会えないスハフ32-2357だった。これを撮影してから14時04分発の快速に乗車。今度は袖ヶ浦に先行して迎撃というわけ。内房線で撮るなら巌根〜袖ヶ浦間しかないだろうと見当をつけていた。思いを同じくする人々が続々と歩いて行く。ひとしきり歩いた田圃のあたりがポイントだが・・・びっしりとカメラの放列が敷かれていた。これはちょっと怖い(笑)。機関銃座が敵を待ち構える格好。15時20分頃、汽笛が近づいて来た。一斉にシャッターが切られ、連写音が轟く。何という高揚感。やがて夕陽を浴びて記念号が去って行く。女の子が手を振っている。
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