ラベンダーの季節である。上富良野の丘からのんびり走るノロッコ号でも撮れたら最高なのだが。しかし、そうそう北海道に飛んでもいられない。松田山のハーブガーデンなどもあるが、群馬の「たんばらラベンダーパーク」の写真を新聞で見て一発でノックアウト。最寄り駅は上越線の沼田駅。前日花火大会のあと両国駅で「青春18きっぷ」を購入してあったのでそれを利用。10時04分普通列車で沼田着。この時期だけ運行される「たんばらラベンダー号」(485系いろどり)が入線するのを撮影。
沼田駅からは関越交通の直行バスが連絡する。が、せっかくここまで来たので「SLみなかみ」を撮っておきたい。上越線に揺られながら、このまま水上まで行って諏訪峡を走るSLを撮ろうかとも思ったが、それだと沼田に戻ってからのバスの便がない。諏訪峡はあきらめて、沼田〜後閑間の田園風景を走るSLを撮ることにした。この日も暑くて、太陽が容赦なく照りつける。大汗をかいて歩き、硯田あたりの踏切付近から下りの普通と上りの「特急水上2号」を(練習を兼ねて)撮影。本番のSLは11時40分頃通過。煙を吐いてくれるかどうか不安だったが、ちゃんと黒々とした煙を吐いてくれた。
沼田駅に戻ってラベンダーパーク行きのバスに乗車。12時15分発。所用時間は50分。しかし、山道に入るとやがて渋滞に巻き込まれてしまった。日曜日だし、家族連れの車で大混雑。20分ほど延着してしまった。帰りは14時50分発だからあまり時間がない。ラベンダーパークはすっかり観光地化していた。駐車場はほぼ埋まっているし、かなりの人波だ。もともと冬はスキー場であるだけに敷地は広大。リフトの乗り場付近にもラベンダー畑はあるが、メインの畑はリフトを降りた先にある。しかし、このリフトに乗るにも行列しているので諦め、丘を登り始めた。20分位の遊歩道というのだが、要はスキー場の緩斜面だから長い。ドッグランのコースでもあるようだ。
やっと畑に着いた。「関東最大5万株のラベンダー」がウリなだけのことはある。谷川岳展望台近くのベンチで、高崎駅で購入してあった「鶏めし」を開いた。折尾駅のも有名だけれど、高崎のはしっかりと味付けしてあって旨い。今日は標準レンズの他マクロレンズも持って来た(50mm F2マクロ)。三脚とレリーズも用意、真面目に撮ろうという意気込みだったが、移動に時間が掛かってしまい撮影時間は短くなってしまった。
帰りのバス停も行列。14時50分のバスには何故だか乗れず、不可解な説明を聞く。この辺の対応は疑問だ。結局15時10分発となって、(指定席を買ってあった)沼田駅15時53分発の上りの「SLみなかみ」を逃してしまった。後続の16時05分発普通列車で追いかけ、渋川でSLを捕まえた。渋川駅では22分の停車時間に乗客が記念撮影中。大きな門鉄デフ装備の列車を撮影。快速といいながら、SLは遅い。しかし、その遅さが何かいいのだった。悠然と走る列車。洩れてくる炭の匂いも旅情をそそるものがある。
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