飯田線伊那市駅を14時07分発の普通列車は岡谷駅に14時58分着。岡谷から長野行きに乗り換えるが接続が悪く15時33分発。ところが塩尻では13分、松本では何と21分の停車時間がある。合計70分弱のロス、これは大きい。姨捨には17時19分到着予定。撮影には実に微妙な時間帯だ。最初予定した13時04分伊那発に乗車した場合、岡谷13時55分着。直後の57分発長野行きに乗れば塩尻、松本でもロスがなく15時08分姨捨着。実に2時間以上も違うのだ。ローカル線を撮るには決定的な時間だし、15時台なら光線も悪くない。大いに後悔したのはいうまでもない。塩尻からは篠ノ井線に入る。車窓左手には鹿島槍や白馬など北アルプスの山々が見えている。西条、聖高原と進むと草深くなって来た。冠着駅はホームの桜が有名。しかし、標高が高いせいか全く開花していない。果たして姨捨駅の桜は?
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姨捨駅に到着。下車したのは自分ひとり。日曜だが、鉄ちゃんの姿もない。やはり時間が遅いのか。光線はさすがに弱い。太陽も山陰に隠れてしまった感じだ。山ではすぐに陽が落ちるので要注意だ。しかし、薄暗いというほどでもなくデジタルの恩恵でISO感度を上げれば普通に撮れてしまう。肝心のホームの桜は、ちょっと早かった。開花しているものと蕾と半々位だろうか、いや三分咲きというところか。少なくとも1週間は早い。来週見頃を迎え、あっという間に花吹雪をまき散らすだろう。しかし、ホームから見下ろす里の桜は満開だ。来週迄保つかな?
駅から眺める善光寺平の景色は圧巻だ。思わず息を呑んで見惚れてしまった。さすが日本三大車窓と呼ばれるだけのことはある。有名な棚田の様子も目に入る。鉄道写真を抜きにしても、風景だけで実に絵になる。姨捨駅のホームに立って、続いて来る特急「ワイドビューしなの17号」と上り普通列車を撮る予定。しかし、これが駅のホーム下にある別の線路を走行して来るので戸惑った。最初は別の支線かと錯覚。知らなかったが、姨捨駅はスイッチバックなのだ。不意を突かれた感じで、パノラマ風景と特急を同一画面に入れるのに失敗。普通列車はどうにか一部を撮れたが、ちょっと不満だ。スイッチバックで入線して来る列車の進行方向を把握するのにも手間取る。これは反省材料だ。駅の雰囲気はいい。田植えや稔りの季節には棚田の風景を撮影しに来たいと思った。
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