「丸の内のライトアップが綺麗らしい」という噂を聞いて急遽出動。この方面の撮影は「東京ミレナリオ」が中止になって以来だ。このイベント、光の祭典「光都東京・LIGHTOPIA 2009」というタイトルで「地球・環境・平和」というコンセプトで、光のゆらめきやときめきで人と都市を包み込むということだ。
「光のアート・インスタレーション 光雲」は皇居の日比谷濠から和田倉濠までの石垣にLEDの光の連続を雲に見立てようというもの。
2009年12月アーカイブ
クリスマス直前の日曜日、ひさしぶりに新宿御苑を訪れた。午後から急に思い立って出たため、陽は傾きかけており撮影時間はあまりなさそうだ。今回の目的は、新しく入手したレンズをテストしておくため。そのレンズとはOM ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2だ。OM使い必須の銘玉とされているが、勿論中古で求めるほかに術がなくフジヤなどのサイトに出る度に駆けつけてはみるものの、一足違いで攫われていた。今回はひさびさの対面が叶って、かなり悩みはしたもののこの機を逃すと次はいつになるか分からないので思い切って購入した。
遅まきながらMac OS X Snow Leopardを入れてみた。9月頃購入したまま放置状態にしてあったのだ。何しろ時間があったら撮影に出掛けていたので。ちょうど内蔵ハードディスクを160GBからWestern Digitalの320GBのものに換装したところで、ついでにアップグレードしてみようと。まずは「裸族のお立ち台」に新しいディスクを差してCarbon Copy Clonerで元のディスクをフルコピー。すると空き容量が153GB余りと十分な感じ。この段階ではまだバージョン10.5のままだ。
「桜前線を追いかけて」という言葉がある。そのような旅はしたことがないけれど、今年は「紅葉を追いかける旅」を続けて来た。木曾駒ヶ岳から始まり、大井川鐵道まで紅葉前線と抜きつ抜かれつの競走を繰り広げた感じ。ちょうど紅葉のピークに当ったのは黒部峡谷のみ。あとは早すぎたり、もう終わっていたりとタイミングを掴むのが難しかった。いろんな情報にアクセスしてみたのだが、タイムラグがあったりしてどんぴしゃとはいかない。殊に高山の紅葉は一日、二日のうちにピークが来て、あっという間に過ぎ去ってしまうようだ。来年こそは、涸沢の紅葉を撮ってみたい。それ以前に、夏のうちに奥穂高岳のピークを極めてみたいとも夢想するが、どうなるか。
紅葉期の鉄道写真は大井川鐵道で終了の予定だったが、唯一心残りだった箱根の出山鉄橋を撮りたい思いが捨てきれず、箱根登山鉄道の乗客となることに。出山鉄橋を撮ったらとんぼ返りで新松田で降りて新松田鉄橋を撮る計画。小田急ロマンスカーのポスターにもなっている、有名な鉄橋だ。新宿〜小田原を往復する度に、気になっていて何時か撮りたいと考えていた。今回は近場なので10時頃に新宿駅を発つのんびりした旅だ。天気がよく、大気の透明度も高い稀な日だ。小田急線の急行の車内から純白の富士山の勇姿を見て、計画を変更。午前中に富士山と新松田鉄橋を絡めた写真を撮ることに。現場の酒匂川までは、駅を降りてすぐだ。
季節は晩秋を過ぎ、冬に入っている。街路樹の銀杏も大半の葉を散らしてしまったが、ちょっと前に神田駿河台界隈で撮影した分をアップしてみる。主にニコライ堂を撮ったものだ。ここは中央線お茶の水駅から小川町方面に下っていく時に通るのだが、夏あたりから銀杏が色づいたら綺麗だろうと狙っていた。この日は朝から青空で、もっと良い時間帯に撮りたかったが夕方になってしまい光線がよろしくない。空は飛んでしまうし、銀杏の葉の先端も描写し切れていない。撮り直したかったが、時間が取れなかった。その後聖橋から中央線の電車を撮ってから秋葉原に向かった。増設したMBPの内蔵HDDがもう満杯で、新しいディスクを調達しに行くところ。
関の沢橋梁を撮影するためには往復80分と待機時間があるし、通過する列車を撮影した後、次の上り列車の待ち合わせ時間もあるので2時間位を考えていた。それがぽっかり空いたのだから、レインボーブリッジの大俯瞰を撮った後に井川往復するか、千頭に戻って大井川鐵道本線を走るSLを撮るかが思案しどころだった。せっかく終着駅のすぐ近くまで来ているのだから、全線乗車もしてみたい。一方でなかなか来れない場所だからこの機会にSLを撮ってもみたい。さっき撮ったトロッコ列車は13時14分の予定だったが、何故か4分ほど延着。次の上りが13時29分なので湖を見下ろす高台から奥大井湖上駅まで走って間に合うかが大問題。これに間に合うと千頭14時32分着となり、同14時43分発の金谷行き普通列車に接続する。その次は全席指定のSLが2本連続するので、先行して撮影するには登山道のような遊歩道を駆け下りる速さに掛かっていた(笑)。これを逃せば急ぐ必要も無く、次の下りの井川行きに乗ってゆっくり帰るだけだ。まあ、これはなるようにしかなるまいと心に決め、撮影後カメラを仕舞うのももどかしく大慌てで坂道を駆け下りた。途中、遊歩道の分岐で誤って接岨峡温泉駅方面に下りてしまい、大幅にタイムロス(笑)。致命的かと思ったがぜいぜい息をしながら狭い山道を今度は駆け上がり、半ば諦めながら駅を目指す。すると今度は遊歩道を半ば占拠しながら登って来るツアーの一団に遭遇、道を空けてくれるよう叫びながら強引に駆け下りた。レインボーブリッジに辿り着くが線路脇の歩道部分を走りながら背後から上り列車の警笛を聞いた。ちょっとの間は停車するだろうと考え、諦めずに走って何とかぎりぎり間に合った。無人駅だから、車掌に切符を発行して貰って乗車。川根温泉笹間渡駅と抜里駅間の第一橋梁が撮影地なのだが、初めてだしどちら側から狙うべきか判らず、取り敢えず抜里までの料金を払った。往路からちらりと見た感じと、温泉があるなら付帯施設も幾つかあるかもと結局川根温泉で下車。線路沿いに歩いて河原に出ると、一帯にはSL狙いの鉄ちゃんがそれぞれの撮影ポイントで列車の到着を待っていた。2本撮れるので、「SL南アルプス号」を線路近くから、ちょっと流し気味で。次の「SLかわね路号」を河原寄りから後追い気味で撮影。最後の撮影直前に雨がぱらぱらと。しかし濡れるほどでもなく、この日の予定を終了。最悪、午前の関の沢橋梁迄のハイキングコースで雨に遭うことも考え雨具の用意はしてあったが。何とか天気が保ってくれて有り難かった。金谷でJRに乗り換えるが17時30分発沼津行きを逃し、次の39分発熱海行きに乗車。金谷から熱海の区間は気が遠くなるほど長く、2時間掛かってしまった。熱海から東京行き普通列車に連絡するが、東京着21時29分というアナウンスに耐え切れず小田原で下車。小田急の急行に乗り換え新宿に戻った。
紅葉を追いかける旅の終盤を飾るのは大井川鐵道。去年から狙っていたが、果たせずにいた。金谷までがなにしろ遠い。無理なく旅程を果たすには寸又峡あたりに宿泊するのが一番いいが、今回は日帰りということで。日曜日、東京駅から7時03分発の岡山行き「ひかり461号」に乗車。静岡で新幹線から浜松行きのローカル線に乗り換え、8時49分金谷着。並行する大井川鐵道金谷駅で購入した切符は懐かしい硬券。入線中の千頭行き普通列車に乗車。車両は南海電気鉄道から移籍したモハ21000形。歴戦の勇士然としたその佇まいに魅せられた。