今日はAdobe Creative Suite3の発表イベント、題して「CREATIVE FREEDOM 自由×自在」が品川プリンスホテルで開催されているが、Live webcastでストリーミング中継されたもの(基調講演)を視聴した。冒頭登場したAdobe Systemsのギャレット・イルグ氏はAdobe Creative Suite3の意義を述べ、Macromediaとの統合以来ユーザーから浴びせられた「Macromediaのソフトを継承し、発展していけるのか」という疑問にYesという答えを出せたと胸を張った。
続いて登壇したマイケル・ゴフ氏は日本が重要なマーケットであることを前提に、新しいクリエイティブ・ビジョン、エネルギーが日本から生まれていると賞賛、日本をTrendの発信基地との認識を示した。最近のCreatorの柔軟性は際立っており、2006年にTIME誌が選出した次世代のキーマンの中に一般のパブリッシャーやブロガーが含まれていると述べた。実際にPhotoshopユーザーにしてもプロフェッショナルばかりでなく幅広い階層に広がっているとし、使いやすさが重要なポイントになっていると指摘。Web Applicationの革命を進行して行く宣言(リッチ・インターネット・アプリケーション、CSS、ユーザ・インターフェース)も。コンテンツはますますインタラクティブに、ダイナミックになりビデオ(プラットフォーム)に適応、リビングのTV から携帯電話にまで対応していくということだ。またDRMをサポートする堅牢なシステムを構築していくとのこと。
Creative Suite3はアドビ史上最大のリリースであり、メディア間デバイス間を横断的に統合。8千万行に及ぶコードが書かれたという。新しく登場のDevice Centralにも言及、移動体のコンテンツをソフトの中でいながらにしてシミュレーション出来るとのこと。続いて6つのSuiteについての解説に移った。
[Design Premium]
Photoshop CS3 の大きなセールス・ポイントである非破壊編集(スマート・フィルター)機能を搭載。Launch Performerつまり高速に起動することをアピール。Photoshop CS3 Extendedについては、ビデオ編集や建築、医学などの専門分野に拡張パフォーマーを付与する追加的な機能である。
InDesign CS3においてはPhotoshop上での効果をIDの中で直接実行出来る。またXHTMLをDreamweaver用に書き出せるとのこと。
[Web Premium]
Dreamweaver CS3について。PhotoshopとDreamweaverの統合が進んだこと。従来WebデザイナーはPhotoshopから作業を始め、その結果をDWに持ち込むことが多かった。そのワークフローに沿って、Photoshopでcopyしたものを直接DWにペーストできるようになった。また新しい機能としてAjaxフレームワーク「Spry」、各ブラウザ・OSにおける互換性チェック機能、CSSアドバイザーを搭載。魅力を高めた。
Flash CS3 ProfessionalにおいてはPhotoshopとIllustratorとのインテグレーションが図られた。特筆すべきはモーションをコピーして、AのアニメからBのアニメへとモーションの使い回しが可能になったこと。これによって大幅な作業時間短縮が見込める。またActionScript 3.0がサポートされた。
Fireworks CS3のトピックは、ページ概念の導入だ。1つのファイルが複数のページを管理、埋め込んだ画像間をナビゲーション・バーで行き来できる。レイヤーは複数ページで共有できる。このデモは印象的だった。
以下、各スイートに亘ってデモが繰り広げられた。「アドビ史上最大のリリース」と公称するだけに力の入れ方も半端なものではないようだ。それぞれのソフトがグレード・アップされただけでなくソフト間の連繋が強化されたことが伺える基調講演だった。
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