ベテルギウス

 冬の夜空に輝く星座の代表格といえば、オリオン座。その1等星であるベテルギウスが急速に減光、すわ超新星爆発の予兆ではないかとメディアが書き立てている。気になって、東京でも星がきれいに見える日を選んで観測。なるほど、肉眼で見ると暗くてオリオンの右肩にあたる部分がよく見えない。双眼鏡で見ると三つ星とM42星雲がぼやっと見える。月齢6.2の月が沈んでから、三脚にE-M1を載せて撮影。ライブコンポジットで短時間(40秒くらい)露光した限りでは、ベテルギウスは健在。変光星だから暗くなることもあるのだが、今回は異例に暗いというので天文学者の関心を呼んでいる。仮に超新星爆発ともなれば、満月のように輝くというのだが。それにしてもベテルギウスまでの距離は642光年もあって、今見えている光は642年前に発した光なのである。西暦でいえば1378年頃というから織田信長や武田信玄が戦っていた室町時代の話だ。時の流れの悠久ということを思わざるをえない。

P2010037B.jpg P2010039B.jpg