棒ノ嶺(棒ノ折山)

 棒ノ嶺は棒ノ折山とも呼ばれる。青梅線の川井駅から西東京バスで上日向まで行って、そこから登るルートもあるのだが、バスの本数が少ない。それで今回は西武鉄道の飯能駅から名栗湖(有馬ダム)方面のバスに乗った。最寄りのバス停は「さわらびの湯」で、こちらに下山してくれば温泉入浴もできる。名栗湖から入山する大きな魅力が白谷沢の沢登りだ。渓谷のゴルジュの中を進んで行く。水量も豊富で、真夏には格好のルートといえる。以前テレビ番組で紹介されて以来、気になっていた。奥多摩では川苔山なども滝を巡るコースがあるが、ここのは沢自体がコースになっていて、頻繁に川を横切る。藤懸の滝、天狗の滝、白孔雀の滝と続くルートはまるでアドベンチャーの趣き。もちろん増水したら危険だ。

fall02.jpg fall03.jpg

前半の沢登りを過ぎ、急登を終えると東屋跡に到る。ここにベンチと水場もあるので休憩。暑い日なので、冷水で顔を洗うと気持ちいい。その後は樹林帯をひたすら登り続ける。登山道につけられた丸太の階段も一部荒れてえぐれていた。岩茸石というポイントで小休止。尾根筋に巨岩が聳えていた。ここから権次入峠に出れば山頂まではもうひと息だ。その筈だったが、去年の北岳縦走以来の登山なので、体がつらい。遂には足先がつってきたので、休み休みゆっくり登った。体力チェックを兼ねた登山だったが、いささか不安を抱えてしまった。山頂は広く開けていて、日曜日だけに登山者も多かった。秩父側に大展望が開け、いくつもの山並みが拝める。遠く武甲山も彼方にあった。帰りは惣岳山から御岳駅に至るルートも考えていたが、安全策をとって最短の滝の平尾根コースを下った。

iwadakeishi.jpg bonoori.jpg