雪の有栖川宮記念公園

 関東地方に思いがけない大雪。一面雪景色になった暁には撮っておきたい被写体があった。それは有栖川宮記念公園の水際にある石灯籠。これがまた金沢の兼六園にある有名な徽軫(ことじ)灯籠にそっくりなのだ。琴の糸を支える琴柱に似ていることからその名がついたらしい。2010年3月に兼六園を訪れた際、残念なことに雪がなかった。それ以来、いつの日かリベンジをと心に期していたのだった。

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同公園の最寄駅は東京メトロ日比谷線広尾駅。出口から地上に出て坂道を歩いて行くと、通り沿いの会社や店鋪の人々が雪かきに余念がなかった。これだけ積もったのは久しぶりのこと。公園内は人影もまばらながら、カメラを抱えて雪化粧を撮影する人もいた。石灯籠は池の端にあった。独特の形が美しい。松の雪吊りこそないものの、まるで金沢にいるかのような錯覚に陥った。

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