三連休初日の土曜、東武特急尾瀬夜行23:55に乗って尾瀬に行って来た。去年は沼山峠IN大清水OUTというルートで尾瀬沼を周遊。今年は思い切って御池から東北最高峰にトライしてみた。御池は標高1,500Mで、柴安嵓2,356Mまで856Mの標高差。5月の武甲山、6月の宝満山はトレーニングという意味もあった。
午前3時過ぎ、会津高原尾瀬口駅着。おにぎり弁当を受け取って4時20分発の会津バスに乗車。50分頃御池到着。登山道に入るといきなり岩石ごろごろの急な上りが始まり、前途困難を予感。しかし、途中は木道も整備され広沢田代や熊沢田代などでは開放感に満たされた空間と美しい眺めがいい癒しになってくれる。標高2,000Mを越えると、まだ雪も残っていた。雪渓を越えて、頂上直下の急な傾斜を登り切ると俎嵓の頂上。ここからの尾瀬沼の眺望は圧巻だった。柴安嵓のピークが美しく聳えている。一度鞍部に降りなければならないが、二度とはないかも知れない機会なので、勿論登ってみた。天気もよく、最高地点からは尾瀬ケ原の大俯瞰を堪能。初めて水芭蕉を目にした一昨年のことを思い出した。尾瀬ケ原周遊も愉しいものだが、ピークからの展望はまた格別のものがある。
ここまで4時間で来ているので予定通り。山小屋泊まりならそのまま見晴に降りていけばいいのだが、日帰りなので御池に下るか尾瀬沼に降りて沼山峠まで上るかの選択になる。このまま御池に下りていれば、よき山行の思い出だけが刻まれたことだろう。御池ロッジで入浴のチャンスがあったかも。何れにしても再度俎嵓に登らなければルートがないのだった。このピーク往復というのが結構体力を蝕んでいたような気がする。ここで大江湿原のニッコウキスゲの誘惑に抗し切れず長英新道を下山(悪夢の始まり)。この登山道は傾斜もゆるく一般的とされているのだが、これがとんでもなかった。上部の登山道は深く溝が切れ込んでおり、所々ジャンプして下りるような難所も。ロープに頼らねば容易に下れない箇所も多くて。下部は傾斜はなだらかであるものの、樹海の中を彷徨うように視界は開けず、殆どは泥濘地で歩くのも困難。行けども行けども泥に嵌り続けてすっかり心を砕かれてしまった。
ようやく浅湖湿原に出て、尾瀬沼ビジターセンターで休憩。時間は既に14時30分。沼山峠からは14時、15時に優先バスの便があって、16時20分が最終の路線バス。長英新道ですっかり消耗したためすぐには登れず、ニッコウキスゲの群落を楽しむ余裕もなく時間に追われるように峠への木道を登る。所々で木道に座り込む醜態ながらどうにか沼山峠休憩所へ。ここは登山客でぎっしり。バス停には長い行列が出来ていたが、これは実は御池駐車場へのバスと判明。ここで一雨来たものの、無事最終会津高原尾瀬口駅行きに乗れて野岩鉄道に。鬼怒川温泉からの東武特急スペーシアは指定席が満席。新栃木まで鈍行で。浅草迄の区間急行に乗り継ぎ、自宅に帰ったのは23:55を回ってしまっていた・・・(疲労困憊)。
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