さよならレンゲまつり

| コメント(0)

 蓮華を撮るのが好きだ。蓮華畑に佇んでいると、子供の頃田畑で遊んだ記憶が甦り、しばし幸福な気分に浸れる。かつては何処彼処で見られた蓮華畑だが、いざ見たい、撮りたいと思ってもそんなにはない。知る限りでは相模川の新戸河原や山梨の中央市とか。大多喜の「レンゲまつり」は有名で、一昨年は終了後刈り残しの畑を撮らせてもらった。今年は24日、25日の日程でまつりを開催。直前になって知ったがSL碓井とかち合ってしまった。既に指定席を購入済みなのでSLを優先とした。碓井峠〜姨捨駅と巡った旅から帰ってウェブサイトをチェックしていると、千葉日報の記事で今年が最後になると知った。前日、12時間以上の快速・鈍行の旅をしているだけに体がだるく、行かないつもりだったが。来年はもうないということになると撮らないわけにもいかない。疲れた体に鞭打って外房を目指した。


P4263336.jpg

 「大多喜レンゲまつり」の会場はいすみ鉄道東総元駅周辺だ。外房線に乗って大原からの接続になる。帰りも大原に戻った方が早そうだが、せっかくだから横断切符を買って上総中野から小湊鉄道に乗って五井に出ることにした。いすみ鉄道は平日ながらそこそこ乗客がいた。城見ヶ丘から大多喜にかけて菜の花と桜が沿線を彩る。盛りはとうに過ぎて葉桜だがカーブの先に鉄橋があったりして、いい撮影ポイントだ。来年はいすみ鉄道の桜を撮ろうかと思う。まつりは参加すれば楽しいものだが撮影の制約も多く痛し痒しだ。しかし、今回は最後というのでいすみ鉄道が4両連結の特別列車を走らせるなどしたらしい。
 現地に着いてみると、まつりの翌日午前だからまだまだ蓮華畑は健在だった。蓮華の花の色づきは淡いが最近はこんなものだろう。何年も前に訪れたことがあるという、ライカユーザーの初老の男性はもっとずっと綺麗だったと言う。会場も以前は大多喜の方だったようだ。蓮華が咲くのは4ヘクタールの田圃で複数の耕作地に跨がる。うまくまつりのタイミングに合わせて育成するのも相当の苦労のようで、同じく種を撒いても色づきが悪かったり、花が咲かなかったりと大変だったらしい。昔は田圃に鋤き込んでいい窒素肥料になったが、今は安い化学肥料がある。田圃に蓮華を咲かせて都会人を郷愁に誘うのもボランティアのようなものだ。それが最近は来場者が減少傾向とあって廃止になるもののようだ。いすみ鉄道を撮影するのに選んだ畑はもっとも花の集積度が高いものだったが、その辺りはまつりのステージがあったようで前の日ならこの構図では撮れなかった。この日限り、そして今年限りの夢の風景だったのだ。

P4263353.jpg

P4263367.jpg

_4269683.jpg

_4269698.jpg

_4269751.jpg

_4269758.jpg

コメントする

2019年10月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

アーカイブ

Powered by Movable Type 7.0.1