伊那の桜

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 桜前線は北上中。山梨の桜もほぼ終わり、次は信州かと標的を高遠城に定めた。高遠城址公園のコヒガンザクラはその美しさと規模から「天下第一の桜」とも称され、全国的に有名。最近は旅といえばJR利用がほとんどだが、伊那方面は高速バスを使った方が安いし早い(昨秋の木曾駒ヶ岳登山でもバス利用)。午前6時50分に新宿BT発。伊那市には10時00分に到着予定。この日は快晴。中央高速の勝沼を過ぎ南アルプスが視界に入る。前日、季節外れの雪が降ったせいで雪化粧。八ヶ岳も冠雪し美しい。雪のなかった先週とは格段の差だ。これにはちょっと歯ぎしりした。JRで来ていれば、途中下車して新府あたりで桃を撮り直すケースだ。場合によっては高遠から急いで戻って八ヶ岳を撮るかも知れない。


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 伊那市から見る南アルプスと中央アルプスは山容にも迫力があり圧倒される。光線はやや強い。駅近くの伊那バスの営業所から伊那市役所まで「いーなちゃんバス」という市内循環路線に乗る。市役所から高遠城址までは無料のシャトルバスが運行中。所用時間は25分かかるからこれは有り難いサービス。途中、天竜川支流の三峰川沿いの堤に植えられた桜並木と中央アルプスの対比が美しく、これはこれで撮影ポイントだと思った。
 さて、本日メインの高遠城に到着。残念ながら盛りを過ぎて散り始めだった。ちょっと標高があるので大丈夫と思っていたが。それでも撮れないほどではなく、城址内は花見客でごった返している。観光バスがひっきりなしに客を運ぶが、キャパシティがかなりある城址なので問題ない。散り始めは風が吹けば桜吹雪にもなるので、それはそれで味わい深いものだ。広い城址内のポイントから桜越しに中央アルプスを望む。しかし、山から見ると下で見たような青空が背景にならず困った。白く飛んだような背景になるのだ。曇っているのでもない。霞んだような状態に近い。仕方なく、空を入れない構図であれこれ撮ってみた。撮影抜きで楽しむのなら最高の花見ができる。花に酔うのもいいものだ。しかし、貧乏性というのか予定を入れ込んでいるので、気もそぞろで先を急ぐ。帰りのシャトルバスの車中から先程マークした三峰川沿いの桜を撮ってみた。次の機会にはじっくり腰を据えて撮りたいものだ。近隣には「六道の堤」という名所もある。伊那市役所は天竜川沿いにあって、ここの桜も結構美しい。循環バスを待つ間にここで昼食。バスは遅れて容易に来ないため、諦めて徒歩で次の目的地「春日山城址公園」に向かう。ここも伊那の桜名所。伊那市駅13時04分発の岡谷行きに乗車予定だが、駅から15分ほどなのでそれまで撮影しようと。市役所で時間を潰したのでギリギリのタイミングだが。ここから見ると南アルプスも青空バックで綺麗に撮れる。オリンパスブルーのE-1を持ち出して撮影。この公園の外れに大きな一本桜を見つけ、中央アルプスを背景に詩情ありげに撮れそうだったので、つい足を向けたのがいけなかった。問題の桜までは1キロはあって往復で時間を食って予定の列車に乗り遅れ。次は14時07分だ。ここでの選択肢は三つ。一つは飯田線を下って伊那福岡〜田切間の田切川橋梁を撮るプラン。中央アルプスをバックに撮れるポイントで今日なら絶好といえる。二つ目は下諏訪〜小淵沢と戻って新府あたりから八ヶ岳を撮るプラン。先週の撮り直し。そして三つ目は当初計画した、中央本線〜篠ノ井線で姨捨駅で下車、桜と日本三大車窓のパノラマを撮るというもの。帰りは長野に出て新幹線で帰る。悩んだ末、未知の領域を探査する冒険心が勝った。姨捨への路を辿ることに。

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