新府桃源郷

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 山梨は桃と桜が満開。中でも新府城址周辺の桃源郷は開花が最も遅く、桜にちょっと遅れたタイミングで盛りを迎える。4月11日、新府共選場を会場に「新府桃の花見会」が開催される。それに合わせ、JRでも「駅からハイキング」の設定があって、これに参加の予定だった。けれど前日朝の天気予報でチェックしたところ、11日は終日曇天の予想。しかも夕方からは雨ということで、急遽日程を前倒しして10日土曜日に出掛けることにした。ハイキングに参加の場合、早朝の甲府行き普通か9時台のホリデー快速「ビューやまなし号」に乗る予定。しかし急な変更だから撮影機材などの準備で手間取ってしまった。乗換案内で調べると特急に乗っても高尾から普通で行った場合と40分しか違わないので、鈍行で行くことにした。


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 地下鉄で荻窪まで行ってJRに乗換え、三鷹駅で中央特快を待つ間に昼食のカツサンドを買い込んだ。穴山のワイナリーでワインを買ってという考えも頭の片隅にあった。高尾から普通列車小淵沢行きに乗車。沿線は桜で艶やかに染められている。勝沼ぶどう郷は花見の名所。ホームの一段低いところは元の線路跡で桜並木になっている。ここにシートを広げて花見中の人々もあった。穴山には13時20分着の予定。時刻表片手にあれこれ考えるが、ワイナリーに寄って次の上りで新府駅に行ったのでは、新府駅下車の場合と1時間は違う。結局穴山はあきらめ新府駅で下車。桃の花見客も見かけるが土曜日なので数は多くはない。それでも丘の上でスケッチする人や宴会をするグループもいる。桃と中央線を撮る鉄ちゃんも。ポイントに着いてすぐ下りの「スーパーあずさ」が来た。と思ったら、反対方向から183系の臨時列車が来た。この邂逅シーンはなかなか見られないものだ。線路を遠くから俯瞰するポイントで、桃の花と八ヶ岳を画面に入れ込むのが鍵だ。しかし、八ヶ岳は雲がかかっているし、薄霞を被っている感じだ。桃の花の付きもいま一つ。色も冴えない。去年とは随分違って見えることに驚いた。くっきりと見えていた鳳凰三山の方角は、今年は厚い雲と鈍色の空。八ヶ岳方向に青空が見えている間に撮り切るしかない。上り下りのあずさを撮り、普通電車も撮った。去年は俯瞰を撮ったあと線路際まで下りて菜の花と桃と列車を撮ったのだが、今年は諦めた。早々と店仕舞して韮崎に移動。去年撮り損なった「わに塚の桜」を撮るのだ。駅前からわに塚や神代桜を巡る臨時のバスがあるのだが、16時過ぎなので既に終了。路線バスで近くまで行くことにした。青春18きっぷで来たという年配の女性と同行することに。彼女はキャノンのDSLRを持っていて他の場所で桜を撮っていたということだった。
 「わに塚の桜」は段々畑に囲まれた一角にあった。遠くから見ると花の色はくすんで見えた。色はソメイヨシノに似ているがエドヒガンということだ。半ば観光地といった感じで出店もあるし、見物客が結構いるので構図を決めるのも難しい。人はやはり入ってしまう。圧倒される巨木だが、残念なことに近くに高圧線の鉄塔が立っていて、富士を入れた構図では鉄塔も入ってしまう。それでも二年越しの宿願を果たして満足。帰りは韮崎駅でビールを買って、沿線の桜を眺めつつ鈍行にのんびり揺られる旅の筈だった(去年はそうだった)が。韮崎に到着した甲府行き普通列車は通勤電車のような混雑。吊り革につかまる状態でビールどころではない。甲府から高尾行きに乗り換えても状況は変わらず。車中の会話を聞く限りでは諏訪大社の御柱祭を見て来た人たちとかち合ったらしい。他に登山客もいる。石和温泉に着くとかなりの乗客が下車。御柱祭帰りの人やライオンズクラブの会合に出席する人たちもいたようだ。クロス席に移動も出来るが、4人席に一人で座れる程は空いていない。他人を前にビールを飲み始めるのも如何なものかという思いでそのまま我慢(笑)。時刻表で調べると後続の高尾行きも20分余りで来るので勝沼ぶどう郷で下車。もう暗くなっているが夜桜を眺めつつ缶を開け喉を潤した。

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