桃源郷に酔う

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 東京の桜が散ると、ほぼ同時期に山梨の桃が開花の時期を迎える。DCMのバックナンバーで、桃の花と八ヶ岳、それに「特急あずさ」の写真を見て、これと同じ構図で撮りたいと思った。目指すは韮崎の先の新府桃源郷。武田勝頼が築いた新府城址にある。当初は「特急あずさ」で行こうと考えていたが、よく調べると「ホリデー快速ビューやまなし号」という臨時列車が土曜・休日に運行されるのを知り、これに乗車することにした。特急に準ずる快適さが普通運賃で得られるのだ。


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 12日、朝9時06分発の列車に間に合うよう、新宿駅に向かった。11番ホームで待っていると「千葉駅で人身事故発生により、当該列車は30分以上の遅れが出る」とのアナウンス。予定外の事態。「あずさ号」に切り換えようかと考えたが、あずさも間もなく出発。9時40分の中央特快で高尾まで行けば、普通列車に乗り継いで甲府まで行けるとの情報を聞きつけ、とりあえず乗車することに。これが後々の伏線となった。高尾から中央線普通列車(スカ色)に揺られながら、のんびりとした旅になった。沿線の桜は散り始めているが、満開の山桜も遠望出来る。なかなかの風情。大月駅で遅れている「ビューやまなし号」に連絡。普通列車は先行するが、甲府までには快速が追い付くという。やっと乗車したホリデー快速は予想通り快適。全車両2階建ての215系。自由席車両の2階部分は混んでいる様子なので、がら空きの1階に着席。勝沼を過ぎると沿線に桃の畑が現れ、桃の花と列車を絡めてレンズを向ける鉄ちゃんの姿も多くなって来る。甲府駅で鈍行に乗り換え、韮崎を過ぎ新府駅に到着。新府はSuicaの改札もない無人駅。乗車(降車)証明を発券する機械で紙片を受け取り、看板の他は何もない駅頭から丘へと登って行く。沿道は何処も彼処も桃畑。日本の蜂が減っていると聞くが、クマバチが飛び回って蜜を吸っていた。
 新府桃源郷は、桃源郷という名に恥じない別天地。花が人を酔わせるということもあるのだなぁ。桜もいいが、桃の里で満開の桃の花に囲まれてすっかり舞い上がってしまった。南アルプス鳳凰三山をバックにE-3と50-200mmで撮影。カメラを替え、E-420に8mm Fisheye+EC-14で広角狙いも。OM-2SPまで持って来ているので忙しい。フィルムはベルビア100だ。ひとしきり風景写真を撮り終え、今度は列車と桃の花という構図で撮ることに。いきなり行ってベストのポイントを探すのにひと苦労。車の誘導をしている人に聞いて回って、丘の上から中央本線の線路際に降りて行った。そこでは鉄ちゃんが何人か望遠を構えて待っていた。中判機で撮っている人も。その辺がポイントらしい。花と列車を組み合わせるのはさほど難しくはない。しかし、背景に八ヶ岳を入れようと思うと、これが難関。下の方では架線や木立に遮られて、山が写らない。上の方ではうまく桃畑が構図に収まるポイントがあまり探せない。足場も悪くて。どうにか撮るには撮ったが。折れた木が写り込んだりしたのはやむを得ない。もっと遠くの丘の上から超望遠で撮ったら良かったかな?撮影に夢中になっている内にイベントは終了を迎える。まだ午後2時過ぎなのに。目を付けていた焼きそばの屋台も片付けられ、辛うじて残っていた鶏のからあげのパックを買って、桃を眺めながら遅い昼食。衣がぱりっとしていて旨い。
 帰りは無料のシャトルバスで韮崎駅まで送ってもらう。韮崎では「わに塚の桜」を撮る予定。バスは14時45分発で韮崎には15時15分に到着。これが誤算。途中の道の駅などでかなり待たされた。14時20分にはバス停にいたので、歩いて丘を下りローカル列車に乗れていれば、その方が速かった筈。韮崎駅で聞いてみると、何と15時10分に「わに塚の桜行き」の最終シャトルバスが出たという。16時発の路線バスもあるとはいうが。それでは16時37分発の上り「ビューやまなし号」に間に合わない。まあ、後発のあずさに
乗って帰るという手もあるが。しかし、「もう花は終わっているよ」というので涙を呑んで?諦めた(あとで、やはりロケハンだけでもしておけばと後悔)。下り列車の45分の遅れの影響がここで表面化。結局15時30分過ぎの普通列車高尾行きに乗って帰ることに。無論、快速よりは先着する。甲府で「あずさ22号」に接続するが、まあ時間も早いし急ぐ旅でもない。缶ビールを買ってのんびり帰ることに。車窓からは、散り初めの桜が眺められて結構な花見なのだった。春の山梨、掛け値なしにいい処でした・・・。


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