富士山を撮る

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 文京区の病院にお見舞いに行った帰りのこと。滅多に足を伸ばさない方面なので、ついでに文京シビックセンターの展望台に上って富士山を撮ろうと思いついた。すっかり話し込んでしまったこともあり、夕日も撮り損ねた上に雲も出ていて大体富士なんて見えやしないのだった。仕方なく夜景を撮って帰ったのだけれど、富士を撮る思い断ち難く晴れ渡った日曜日、午後から再度出掛けてみた。この日は朝から雲一つない好天であったが、25階の展望台から眺めてみると地平線に近づくほど靄がかかっていて、富士山を眺めることは出来たものの山襞を現わすほどの写真は到底望めないのだった。何枚か新宿の高層ビル群と絡めた写真を撮って、一度下界に降りて小石川後楽園に寄ってみることにした。ここは初めてだし、ロケハンの意味も兼ねて。いずれ枝垂れ桜など撮ることもあるかも知れないし。ここで冬牡丹や梅園で早咲きの紅梅など撮って時間を潰す。浜離宮や神代植物公園などと比べるといかにもこじんまりとしている。夕方になって寒くなってきたので売店で甘酒など求めて啜った。シビックセンターに戻る。夕陽が傾いていい時間になってきたので、再び展望台に上って夕景を撮ろうという魂胆だ。着いてびっくり。カメラマンで大混雑。窓際にびっしりと100人はいるだろうか。それをかき分けて、場所をちょっと譲って貰って望遠レンズを向けた。4時過ぎから日没を待ちながら時折シャッターを切った。待っているとじりじりする程陽が落ちるのが遅い。長丁場だから周囲の人の話が聞くともなしに聞こえてくる。どんなに晴れても富士山が撮れるのは年に何度もないらしい。高度の低いあたりに雲がかかったらもう駄目だ。晴れて大気が澄んでいても、朝の早い時間でないと高精細な画像は撮れないようだ。中には毎日展望台に来ている人もいるとか。太陽が山肌に掛かる4時50分頃からはクライマックスとあって一斉にシャッターが切られる。ひとしきりその儀式が済むと今度は夜景を待って耐久戦となる。今度は新宿の夜景と富士という構図で、富士山を何度もおいしく頂こうという算段だ。結局2時間近く展望台で粘ってしまった。


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